横浜歴史さろん

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安楽園  (中華街、1903〜2011、跡地には横浜博覧館)

1903(明治36)年に、海産物問屋としてスタートしたが、大正の中頃に料理店になったという横浜中華街きっての老舗北京料理店。初代店主、羅佐臣氏は、広東省高明県出身で、関東大震災で店を焼失したものの1927(昭和2)年に再建した。書もたしなみ、よく人から依頼されたという。大阪万博の太陽の塔で有名な彫刻家、岡本太郎氏の父で、漫画家の岡本一平氏にも依頼され、漢詩を書いたという。

1958(昭和33)年に改築した建物は、一見すると温泉旅館か銭湯を思わせるような建物で、中庭には、石灯籠や鯉の泳ぐ池もあり、和風個室の離れもあった。 落ち着いた雰囲気で、本館、離れを含めると収容人数は、計300人。名物料理は、絶対に冷凍は使わず生から始めたという「北京鴨子(北京ダック)」の他、「東菠肉(トンポーロウ、豚バラ肉煮込み)」など。コース料理も各種あり、宴会にもよく利用されていた。土産には、シューマイもあった。

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